映画『ブルーハーツが聴こえる』のレビュー
1980年代、1990年代に一大ブームを巻き起こした伝説的ロックバンド
現在もなお人気を持ち続け、若い世代から上は上限なく絶大な支持を受けています。
そんな現代に公開された映画が『ブルーハーツが聴こえる』
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ブルーハーツの解散はある日のラジオでのこと。
DJの「今後のご予定は?」という質問に対し、「今決まってるのは...解散ですかね」と唐突に発表した甲本ヒロトと真島昌利。
それから、ブルーハーツの歴史を辿る『ブルーハーツが聴こえない』というビデオが出ました。
甲本ヒロトや真島昌利はその後、「THE HIGH-LOWS」と「ザ・クロマニヨンズ」とグループを変え、名曲を世に発信し続けました。
ですが、やっぱり人々の記憶に残り続けたのは、ブルーハーツであり、「リンダリンダ」や「人にやさしく」といった名曲たちでした。
過去のドキュメンタリーのタイトルから、復活の意味を込めて上映された『ブルーハーツが聴こえる』
その出来栄えは...??
正直、微妙でした。
今回は6曲を取り上げ、それに沿った短編の映画を作り、一曲ずつ主題歌にしていくという構成です。
1.ハンマー(48億のブルース)
コミカルな映画。内容はお世辞にも面白いとは言えないけれど、東京03の角田さんと女子高生約の2人の繰り出すテンポ感が気持ちよくて演出は良かった。
しかし、まず中身のないストーリーと最後のハンマーの曲の演出が全く納得いかなかった。この調子で映画が続くならしんどいなと思い始めたころ。
2.人にやさしく
今世紀最大の駄作。個人的には、「人にやさしく」が大好きだったために本当に残念でした。
舞台は宇宙船。アンドロイドの市原隼人。大破した宇宙船に取り残された6人が何故か争いまくる。経緯の説明とかも全く無く、置いていかれる観客。
訳が分からないまま、主題歌の「人にやさしく」がかかってしまった瞬間に最悪だと思いました。
ドラマの「人にやさしく」のダイジェスト見た方がはるかに良かったです。
3.ラブレター
理不尽なところはあるけれども、内容は面白くお客さんの反応は一番良かったのかなと。
何よりも主題歌の使い方が上手くて驚きました。
4.少年の唄
僕的には一番いい作品でした。きちんと子ども目線を大事にした作品で、主題歌ともぴったし合っていました。
子役の演技が素晴らしくてこれは良かったですね。
5.情熱の薔薇
この短編のタイトルは「ジョウネツノバラ」
セリフが一切なく、内容としてはシリアス・ホラーでした。
おそらく「情熱の薔薇」の歌詞にある、「いつまでたっても変わらない そんなものあるだろうか」をもじったものなのでしょうが、
内容と歌が合わなさすぎる。
ブルーハーツの歌がむしろメインなのだから、もう少し映画がなんとかならなかったかなあと残念な気持ちです。
6.1001のバイオリン
「1000のバイオリン」ではなく、「1001のバイオリン」なところがいいですね。
ただこれも、謎に感動な雰囲気にもっていこうとしていましたが、話がやっぱり入ってこない...
ブルーハーツを楽しみにしていた人からすれば残念な映画だったような気がします。
映画は残念でしたが、こういった試みは大好きですし、何よりブルーハーツの魅力をもっといろいろな人と共有したいなと思ってます!!
というわけで是非DVDを購入してください!!