悪はなぜ無くならないのか
人気テレビドラマ「勇者ヨシヒコと○○」シリーズ。
第一作は「勇者ヨシヒコと魔王の城」「勇者ヨシヒコと悪霊の鍵」
そして、2016年10月7日(金)から放送が開始された第3弾「勇者ヨシヒコと導かれし七人」
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ストーリーとしては、山田孝之演じる「ヨシヒコ」が仲間とともに人間を苦しめる魔物や悪霊と戦うというものです。
第1作目の「勇者ヨシヒコと魔王の城」では無事?魔王を倒し、第2作目の「勇者ヨシヒコと悪霊の鍵」ではすでに死んでいた勇者たち御一行が仏の力によって復活し、再び現れた悪霊の親玉を倒す使命を与えられます。
第3作目の「勇者ヨシヒコと導かれし七人」でもその傾向は一緒です。
第3作目の1話目で興味深いことを放ちます。
右から2番目の女の子が、なぜ悪は無くならないのかを問います。
一番右の大男曰く、それが世の常だということ。
最後に勇者の言葉で締めくくられるのですが、その言葉は表面だけ捉えればかなり強烈的なものでした。
「悪は認められない。故に必ず根絶やしにする」とのこと。
率直に言うと、違和感を覚えました。
私の結論から言うと『悪を認めないから、悪が無くならない』のだと思います。
人間側の立場になって考えてみます。
魔物に操られる人が出たり、食料が奪われたりと確かに被害に遭っているのは間違いないです。魔物を倒そうとするのは理解できる考え方です。
しかし魔物の立場になって考えてみれば、罪を犯していないものたちまで住処を奪われ存在自体が否定される。
生きるためにしてきた食料の強奪も魔物が悪だと断定されるいいエサになってしまいました。
魔物からしたら、人間こそ悪です。種族で淘汰の対象にされ、悪だと決めつけられ、勇者は「悪を根絶やしにする」と力強く言います。
今回人間にとって大事なことは、魔物がなぜ何度も復活するか、その目的は何かを考えることです。
魔物が現れた=悪であるから倒さなければならない。というロジックにはまるのではなく、魔物は何を求めているか、人間の非はあるのかどうか察することが必要です。
私が途中に述べた『悪を認めないから、悪が無くならない』というのは、人間が悪であることを認めないから、悪(=魔物)が無くならないということです。
よって、勇者ヨシヒコの言葉は間違いであり、納得させられるのは一番右の大男の言葉です。
ただ、このドラマはそんなシリアスなテーマは全くなく、こってこてのギャグドラマです。
勇者ヨシヒコもほんとのところはこんなやつ
というわけで、是非ラフな気持ちで見てください!