モダンタイムス

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ナショナリズムはトレンドか

http://media.gettyimages.com/photos/european-union-flag-with-a-hole-cut-in-the-middle-flies-at-halfmast-picture-id542742502 

2016年上半期で最も世界に衝撃を与えた出来事といえば、イギリスのEU離脱でしょうか。

僅差ながらも離脱派残留派を上回り、数年かけてEUから正式に脱退するとアナウンスされています。

 

若年層の大半は残留に投票し、お年寄りの方や中高年の労働者層の多くが離脱に投票したと明らかにされた投票結果。

しばしば世代間の対立、ポピュリズムとエリート主義の対立と表現されますが、移民に対して抱いてきた感情、ナショナリズムが根源にあるのは間違いないでしょう。

 

そもそもナショナリズムとは...

「国家、民族の統一、独立、発展を推し進めることを強調する思想または運動。民族主義国家主義国民主義国粋主義などと訳され、種々ニュアンスがある」(広辞苑

 

私なりの言葉で説明すれば、

他者の存在を認めることで、自分とは何か考えアイデンティティを確立する過程。またアイデンティティをもとに行動をおこすこと。それを国家、民族単位に置き換えたもの

例えば、

①近隣国との文化の違いを認識することで、自国の独特な文化が見えてくる。

②自国の民族や文化を守るために、他民族や多文化を排斥する

といったものがナショナリズムです。

①は日本でいうプチ・ナショナリズムに見られる傾向で、②はフランスのアパルトヘイトに見られる傾向です。

(ヴァルス首相は2015年1月に「フランスには地域的、社会的、民族的なアパルトヘイトがある」と表現しています。)

 

ナショナリズムは、特に金融危機や紛争の顕在化によって他者と自己をはっきり認識されるため、21世紀改めて注目されています。

その一例がフランスです。

2015年11月13日(金)、ISによるテロの雨が突如としてパリに降り注ぎました。

コンサートホールやカフェの爆破テロです。

いかなる状況であれ、テロが肯定されることがあってはなりません。

フランスもまたテロと戦う道を取りましたが、その姿は少々異様なものでした...

翌14日(土)、オランド大統領は「フランスは強い。この国は傷ついても、また立ち上がる。誰も我々を消し去ることはできない!」と感情的に宣言し、フランス人のナショナリズムの灯火台に火をつけました。

非常事態宣言がされ、議会の承認なしに人権をも侵害できる。テロリスト狩りがフランス全土でなされ、疑わしいものはすべて身柄を拘束されました。

テレビに映るのはISの打倒を目指し、決然たる面持ちで国家を斉唱する議員たちの姿。

オランド大統領は「これは戦争だ」と発言していますし、危機がナショナリズムを駆り立て、さらにナショナリズムが排他的感情を高める負のループにはまってしまっているようです。

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実はこれに似た状況が第2次世界大戦前のドイツに見られるのですが、それはまた後日記載することとします。

 

もう一つ、今世界で注目されているのはアメリカ大統領選挙です。

2016年に投票され、2017年1月に正式決定するアメリカ大統領。

日本でも注目されていますが、トランプ氏の排他的な発言は上述したようなナショナリズムによるものです。

ナショナリズムが悪いものだということは決してありませんが、過度な思想はWWⅡ前のドイツや日本のように大変危険なものになり得ます。

 

国としてつながっている以上、どの国の選挙も関係のない話ではありません。

よく注意を払って観察すること、そして日本の現状を顧みることが我々に今求められていることではないでしょうか。

 

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